この事例の依頼主
20代 男性
相談前の状況
自動車を運転中に,追突される物損事故にあった。あいては,70歳代の高齢者で,任意保険未加入であった。修理費は20万円ほどでかかったが,相手は,年金暮らしのため,支払えないと開き直っている。最近は,電話をかけても,電話にすら出てもらえない。自分の車両保険を使用することも考えたが,翌年から保険料がアップするため,自分の保険代理店からは,できれば使用しないほうが良いと言われていた。弁護士費用特約で依頼をしたい。
解決への流れ
依頼者の弁護士特約を使用して受任し,相手方に対して,民事訴訟を提起しました。依頼者からの電話を無視していた相手方でしたが,裁判所からの呼出状には応じて,裁判所に出頭しました。簡易裁判所での訴訟手続では,損害事実は認めたものの,年金暮らしであって,全額はすぐに支払えないとの申し立てました。裁判所は,分割払いの和解案を提案したところ,相手方も,これに応じることとしました。その結果,分割払いで,損害賠償金を回収することができました。
通常であれば費用倒れとなる事案ですが,自動車保険で,弁護士費用特約に加入していれば,保険会社から弁護士費用が支払われます(ただし,保険会社によっては,弁護士費用の支払いを渋る対応をする場合もありますので,事前に相談をお願いします。)。弁護士費用特約からは,保険金として弁護士費用が支払われますが,他の保険金と違って,翌年以降の保険料が上がることはありません。