この事例の依頼主
男性
相談前の状況
夫が別居を開始して数年経過していました。別居当初は、夫婦のお子さんのことで連絡を取り合っていたのですが、徐々に連絡を取り合わなくなり、年数が経過していました。夫からのご相談で、事情を聴くと、夫側に有責であることが分かりました。しかし、離婚の意思は固く、話し合いで離婚を成立することについて、ご依頼をいただきました。
解決への流れ
ご相談時、妻と連絡を取り合わなくなったので、妻がどのような考えを持っているか分からず、有責であることを理由に離婚に応じないのではないか、という懸念もあり、離婚の話し合いに踏み切れなかったようです。そこで、妻に対し、最初の連絡で、端的に、離婚を希望すること、そのための条件について柔軟に考えることを伝えました。これに対し妻と電話、面談で交渉を重ね、ひとつひとつ、妻の疑問、懸念に対し、丁寧に回答していきました。徐々に双方の溝が埋まり、妻から、適切な条件であれば、話し合いによる離婚に応じる、という回答を得ました。そこで、ご依頼者と打ち合わせを重ね、夫も、条件を丁寧に検討したものを提示した結果、ファーストコンタクトから3ヶ月で解決に至りました。
夫婦関係の調整の案件は、その性質上、感情が先行しがちで、解決まで長期化することがあり、そのため、ご相談者の精神的負担や費用の負担も上がってしまうことがあります。しかしながら、私は、コンサルタントではなく弁護士です。相手方である妻に対し、話を聴き、丁寧な説明をすることは当然で、その話を【調停、裁判で争ったときにどうなっていくか、裁判例、実務はこうである】ことを、できるだけわかりやすく、かつ、明確にお話しし、ご納得をいただくようにしました。その姿勢は、ご相談者に対しても、同じです。これに加え、ご相談者には【解決までにかけることができる時間を見据え】、どの条件を肝とするか、どこまで主張するか、譲歩してもこちらが損をしないポイントはどこか等を打ち合わせて、ご方針をご指示いただいています。今回は、双方に対し、丁寧に説明することで、双方に溝が埋まっていき、直接的には双方のご決断もあり、スピード解決に至りました。