この事例の依頼主
30代 男性
相談前の状況
依頼者は、築5年の住宅ローン(月額約8万円)を支払っていました。やや浪費癖があり、クレジットカードのキャッシングやショッピングなどで、住宅ローンの他に約500万円の債務がある状態でした。住宅ローンと債務の支払いで毎月20万円近い支出となり、生活を圧迫していました。また、入金が遅れると債権者から電話連絡があり、精神的にも負担となっていました。依頼者は、先の見えない債務に追われ、住宅を手放すことまで考えるようになりました。解決方法を求めて、ウェブサイトを通じて、当職まで相談に来ることとなりました。
解決への流れ
まずは弁護士名で介入通知を送付し、依頼者本人への請求をストップさせました。住宅ローンの支払いに遅れがないことが確認されたため、住宅資金特別条項付個人再生により、住宅を守りながら他の債務を圧縮する方法で解決する方針を立てました。住宅の鑑定手続や、財産関係の資料作成に約3か月の時間をかけ、裁判所に再生手続の申請をしました。再生計画では、毎月の住宅ローン約8万円のほかに、500万円の他の債務を100万円まで圧縮して支払うこととしました。100万円を60回で支払うため、月額約17,000円を支払うことになります。総返済額は1月で10万円弱と軽減されたため、依頼者の生活にも大分余裕が出ることとなりました。再生計画は無事裁判所に認可されました。依頼者は住宅を失うこともなく、無理のない借金返済計画を立てることができました。
依頼者は住宅ローンを毎月支払っていたため、住宅を処分されるという最悪の事態を避けることができました。当職への依頼を通じて依頼者は浪費癖をきっぱりと改め、再生手続にもしっかりと取り組んでくれました。このため、裁判所の申立までにそれほど時間もかからず、スムーズに裁判所から再生計画の認可決定が出されることとなりました。当職との面談を重ねる中で、毎月20万円近くの返済に追われ、切羽詰まっていた依頼者の精神的ストレスが軽減していく様子がわかりました。再生手続を有効に活用できた事案だったと考えています。なお、弁護士費用は、鑑定費用や裁判所への支払手数料をすべて含めて、40万円でした。